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title: "英語学習ツールを作りかけで、既製のものを使うことにした"
author: "Shawn Jiang"
lang: ja
date: 2026-09-25
canonical: https://tplog.dev/ja/essay/stopping-halfway-through-an-english-learning-tool/
translations:
  en: https://tplog.dev/en/essay/stopping-halfway-through-an-english-learning-tool/
  zh: https://tplog.dev/zh/essay/stopping-halfway-through-an-english-learning-tool/
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# 英語学習ツールを作りかけで、既製のものを使うことにした

最初は、ただ英語を勉強したかっただけだった。

YouTubeの動画を見ていて、聞き取れない文があると、少し戻って何度か聞き直したくなる。字幕を見ながら、マウスで何度も再生位置を動かさなくても、キーボードで前後の文へ移れたら、ずっと便利なはずだと思った。

そこで、自分用のツールを作り始めた。動画を読み込み、その下に字幕を表示し、一時停止や一文ずつの移動をショートカットキーで操作できるようにした。やりたいことは具体的で、自分が実際に使いたいものでもあった。頭の中にあったアイデアが、触って動かせる画面になる。その手応えはわかりやすかった。なかなかよくできたと思った。

作っているうちに、考えが変わったところもある。当初、画面には、あらかじめ選んだ「お手本フレーズ」を音読練習するためのカードを並べていた。クリックすると該当する文が再生され、文末で自動的に止まる。けれども、どの文を練習するかは、聞きながら自分で決めればいいと思うようになった。すでにキーボードで一文ずつ移動できるのだから、選りすぐった文だけを集めたカードを別に管理する必要はない。その機能は削除した。

こうした取捨選択は、頭の中で考えているだけでは、なかなか判断できない。実際に形になり、操作できるようになって初めて、自分に何が必要なのかが見えやすくなった。

一方で、想像していたよりはるかに厄介な問題もあった。YouTubeの字幕を安定して取得するにはどうすればよいのか。サーバーから動画を読み込むときに、ボットだと判定されないようにするにはどうすればよいのか。

このプロジェクトを思いついたとき、動画と字幕はすでにそこにあり、あとは取り込めばいいものだと思っていた。私が考えていたのは、その先のことだった。どう表示するか、どうやって文を移動するか、どうすれば繰り返し聞きやすくなるか。実際にYouTubeへ接続してみて初めて、一言で済ませていた「読み込み」が、それだけで解決すべき問題なのだとわかった。字幕を取得できなければ、そのあとの操作がいくら快適でも、役に立つ機会はない。

ツールを半分ほど作ったところで、[PlayLingo](https://playlingo.app)を見つけた。二言語字幕、一文ずつの移動、現在の文のリピート再生。私が作っていた機能はすでにそろっていて、音読練習や、文を保存して復習する機能まである。私の必要を十分に満たしてくれるものだった。

ならば、同じものをもう一度作る必要はない。

私の目的は英語を学ぶことで、自分でツールを作ることは、そのとき選んだ一つの手段にすぎなかった。自分に合うプロダクトがすでにあるのなら、そのまま使えばいい。字幕の取得やサーバー側の制限をすべて解決してからでなければ、勉強を始められないわけではない。

開発を止めたあとも、この制作過程はよい経験だったと思っている。自分が望んでいた操作を形にし、一見よさそうでも、実際には必要のなかった機能を自分の手で削った。そして、単純に見えた「動画を読み込む」という処理の裏に、当初は考えていなかった依存関係がどれほどあるのかも知った。どれも、実際に手を動かしたからこそ得られた理解だった。

既製のツールが見つかったことは、開発を続けない理由として十分だった。そして、そこまでに作ったものからも、確かに学ぶことがあった。その価値を証明するために、プロジェクト全体を完成させる必要はない。

これから英語はPlayLingoで学び続けられる。そして、今回ツールを作った経験からは、こうして一本の記事が生まれた。
