エッセイ
Page 2 / 5なぜ私は音声入力を使うのか
なぜ音声入力を使うのかという話をしている今も、私は音声入力を使っている。話しているあいだも、頭の中では別の考えが次々と駆けめぐり、そのうちのいくつかがまた言葉になって出てくる。キーボードで入力していると、私にはなかなかこの状態に入れない。 …
日本でビジネスをするなら、安心して紹介できる人になる
商品もチームも仕事の質も変わっていない。ただ、知人からの紹介に頼らず仕事を取ろうとした途端、ビジネスが急に難しくなった。 日本企業ブリッジの経営者、橋本敬は、そんな経験を note に書いている。独立した当初、仕事の多くは元同僚や知人からの…
「渋い」——甘くないほめ方
日本語には「渋い」(しぶい)という、なかなか面白い言葉がある。 もともとは渋味、たとえば熟れていない柿の味を形容する言葉だ。それが人に使われると、ほめ言葉になりうる。声が低くて質があって、身につけているものは決して目立たないのに、いつまでも…
ゆったり構えるとは、自分に少し余地を残すこと
中国語版の『纳瓦尔宝典』を読んでいて、こんな一文に出会った。日本語に訳すと、「ゆったりした頭脳からこそ、偉大なアイデアが生まれる」。 中国語の「悠闲」という言葉を見て、私は日本語の「余裕」を思い浮かべた。まだ少し余地が残っている、という意味…
理解は生成できても、判断力は生成できない
たとえば、ウェブサイトに検索ボックスを追加したいとする。 プロジェクトを直接操作できるAIエージェントに要件を伝える。エージェントはファイルを変更し、チェックを実行したうえで、機能が完成したと報告する。実装内容とチェック結果も添えられている…
用がなくても、少し話していい
オフィスで交わす、特に中身のない雑談は、実はとても大切だ。リモートワークで失われたのは、まさにこういう部分なのだと思う。 オンラインで同僚に声をかけるなら、何か用事がなければならないような気がする。質問はできるだけ整理して、背景もきちんと書…
邪魔しないことは、そのまま思いやりではない
日本航空に、約三分半の「Art of J」という広告があります。全編は三章に分かれ、第二章の題は Privacy、中国語では「私密空間」と書かれています。日本語なら「プライベートな空間」です。 ビジネスクラスで、一人の男性がうつむき、トレー…
AIプラットフォームの抽象化の境界――複雑さを最終的に引き受けるのは誰か
最近、Factoryを使っている。 Claude Codeが高い能力を持つCoding Agentだとすれば、Factoryが目指しているものはもっと大きい。ソフトウェア開発を、Agentが動かす一つの生産システムとして組織することだ。エン…
責任を引き受けるプログラミング:提出した人が責任を負う
AIはコードを書くコストを下げた。しかし、そのコードに責任を持つコストまでは下げていない。 「責任を引き受けるプログラミング」とは、提出した人が結果に責任を持つことだ。 AIが生成したコードであっても、提出者は結果に責任を負い、自分が引き受…
見落とした「て」
今日、仕事のチャットで一文を読み違えた。 「こちらでやりとりしてます。」 最初は、「このあと、こちらでやりとりします」という意味だと思った。それで、関連する内容を相手にもう一度転送した。 ところが相手からは、もう対応済みだと言われた。 改め…
機械が9割やったのに、なぜ人は離れられないのか
仕事の9割を自動化した、と謳う製品がある。 機械がコンテンツを生成し、人が確認して公開する。機械がフローを最後まで動かし、人が戻ってきて、これで完了と言えるかを判断する。たしかに機械は仕事の大半をこなし、人の作業も大きく減っている。 それで…
安定して3位に入る
AI製品を評価するとき、私たちは最高点に目を向けすぎていないだろうか。 コードを読み書きし、ツールを使うCoding Agentが、複雑なリファクタリングを自力で終える。モデルが、それまでどうしても解けなかった問題を解く。Agentが数時間…